大きな土間のある和風モダンの二世帯住宅

コーディネート | すまいポート21浦和美園 |
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設計・施工 | ジェイ・ウッド・ビルド |
家族構成 | 親夫婦+子夫婦 |
敷地面積 | 413.42㎡ (125.06坪) |
延床面積 | 171.7㎡ (51.94坪) |
区分 | 新築 |
こだわり | |
設計コンペ開催日 | 2013年03月16日 |
竣工日 | 2014年02月17日 |
掲載日 | 2015年12月15日 |
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外観
それぞれの世帯のこだわりを 組み込んだ 完全分離の二世帯住宅
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子世帯側の玄関
子世帯側の玄関
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デッキ
子世帯と親世帯はデッキでつながれている
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親世帯側の外構から玄関を見る
玄関を分けた完全分離型のプラン
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リビング
シンプルな空間を愛着のある日用品で彩り、個性を演出
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土間とLDK
土間とLDKがつながったオープンで開放的な空間が特徴的。1つの空間のなかにさまざまな居場所がある
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玄関スペース
下駄箱の上や奥の壁のニッチなど、小物を飾れるスペースがさりげなく用意されている
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寝室
寝室は既製の家具でゆるやかに仕切られ、それぞれのデスクが設けられている
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吹き抜け
2 階の吹き抜けに面するところに廊下が設けられている。廊下の行き止まり部分にデスクが造り付けられて書斎になっている
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リビング・ダイニング
子世帯の2 階寝室から1 階のリビング・ダイニングを見る。上下階は大きな吹き抜けでつながっている
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リビング
リビングでくつろぐY 様。床暖房が入っており、開放的な間取りでも十分に暖かい
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LDK
LDKはワンルームにまとめられている。階段はリビング内に設置。リビングと和室がつながった配置になっている
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親世帯の寝室
親世帯の寝室は2 階に設置している。右奥に見える部屋は客間
STORY

玄関から分けた完全分離型の二世帯住居
K様夫婦は、長らく奥様のご両親であるY様夫婦が暮らす家の離れに住んでいました。K様がそろそろ自分たちの家を建てようと考えていたときに、東日本大震災が起こりました。Y様も母屋の耐震性に不安を覚え、建て替えを考えるようになり、Y様夫婦からK様夫婦に二世帯住宅の提案がありました。 そんなとき、K様は書店で『埼玉の住まいづくり』を手に取りました。そして、設計コンペに興味をもち、〝すまいポート21〟に出向いて説明を受けました。早速K様はY様の賛同をいただき、設計コンペを行うことになりました。設計コンペには5社が参加。Y様とK様の要望が正確にプランに反映されていた建築会社を選びました。Y様とK様が重視したのは世帯間の生活音。同社のプランは両世帯の間に水回りやベランダを挟むことで自然に距離を確保し、音の問題を解決していました。このほか、子世帯の部屋数を減らしてシンプルなプランにまとめたことや土間の活かし方をY様とK様は評価しました。
親世帯もLDKはワンルーム。Y様夫婦の健康に配慮して、LDKには床暖房を採用しました。そして、リビング脇に仏壇を置く和室を設けました。1階を大らかな間取りにまとめたので、客間は2階に配置しました。この大らかな間取りをY様は気に入りました。 Y様とK様がじっくりと取り組んだのがインテリア。明るくて広がりがあり、シンプルなモダン和風の空間を目指しました。仕上げ材や照明、金物にはこだわりましたが、高い建材を使うだけでなく、既製品も上手に活用しました。たとえば、2階のガラス入りの建具は、既製品のガラスだけを入れ替えてイメージに合わせました。インテリアの細かいこだわりは、親世帯も同じです。和室には以前の家の欄間を、リビングの柱には子どもが小さいころに背比べをした傷が残る柱を再利用しました。また、玄関の上あがりがまち框には、以前の家の床柱を転用しました。このように前の家の記憶を自然なかたちで引き継ぎました。 「こうした細いこだわりを追求できたのは、私たちの要望をなるべく取り入れて欲しいという気持ちを汲み取ってくれた建築会社のおかげ」とK様。そして、Y様も「快適で使いやすい家になった。前の家の材料が使われているのもよい」と大いに満足しています。
このように、設計コンペによる出会いをきっかけに、施主とつくり手の知恵を集約させた、コラボレーション的な家づくりが可能になりました。Y様とK様の思いを最大限に反映した、理想の家が見事にかたちになりました。