ダークブラウンの外観が印象的なH様邸。木のぬくもりのある家に、さまざまな植栽のグリーンが、訪れる人の心を和ませてくれます。

このお住まいを建てられたH様ご夫妻は、「子育てのしやすい家」を念頭に家づくりをはじめました。土地探しには１年以上かかりましたが、ようやくお子様の保育園の近くに希望の土地が見つかりました。土地情報を得るために、以前からすまいポート21を利用されていたH様は、同社の建築士にも相談しました。実際に土地を見てもらい、確認してもらったことで、安心して家づくりをはじめることができたといいます。

家を建てるにあたって、H様のご要望は「自然素材を使った住まい」でした。家族の健康や肌のことを考え、木のぬくもりのある家を建てたいとのことでした。

設計コンペで出会ったプラン

すまいポート21にはお客様の予算や要望に合わせて複数の建築会社がプランを出し、比較できる「設計コンペ」というサービスがあります。H様はそれを利用してみることにしました。設計コンペの建築会社を選ぶにあたって、ご夫妻はさまざまなモデルハウスや見学会を訪れました。
木のぬくもりのある家、空気環境がよい家、ナチュラルなデザインの家…。そして、自分たちの暮らしに合いそうな工務店を５社選びました。
後日、選んだ５社で設計コンペが行われました。その感想をお聞きすると「とても楽しかったです。どの会社も私たちの要望の上をいくプランをだしてくれました！」とのこと。

そのなかでも、夫妻の心を射止めたのは「壁に水槽が浮かび上がるリビング」のプラン。
打ち合わせの際、夫のMさんが言った「家を建てたらメダカを飼いたい」という言葉がプランに反映されていたのです。提案されたリビングのスケッチを見て、夫妻は自分たちの暮らしが自然とイメージできたといいます。

自分たちの要望を隅々まで反映してくれた

そのプランを出した牧田工務店は、素材を厳選し、手間隙をかけてじっくりと家づくりをする工務店でした。
プラン完成まで、設計コンペから半年ほどかかりましたが、H様家族のこまかな要望までくみ取ってくれました。
プランは２階建てですが、ほとんど1階で生活が完結し、平屋のような暮らしが叶います。
また、畳リビングが印象的なH様邸ですが、「当時、私たちはダイニングテーブルがあるのに、低いテーブルをだして床に座って食事をしていると話したんです。
すると牧田さんが畳リビングにしましょうか、と提案してくれました」。
他にも、長女が見学会で「月見台」を気に入った様子を見ると、すぐさま間取りに取り入れてくれました。リビング横の多目的スペースも、 H様のご家族の暮らしぶりから生まれた空間です。4面の造作収納を真ん中に、ぐるりと回遊でき、家族それぞれが自分の趣味を楽しめる部屋になりました。

自然と片付く家に

どこを見ても「すっきり」という言葉がぴったりのお住まいですが、以前は「片づけられない」のが妻のEさんの悩みだったそうです。それを解決しようと、建築会社が入れる物の大きさ、使い方などを聞き取り、一つ一つていねいに木の造作収納をつくってくれたといいます。
たとえばキッチンの収納棚には水のサーバー置き場やストックの水のタンク（2個分）の置き場所までぴったりサイズで造作されていました。しかも重いタンク収納はワゴンになっており、すっと引き出せるようになっています。玄関には土間収納があり、家族のバックやジャケット類もすっきりと収納できます。
駐車場のすぐ近くには屋外収納もあり、とても便利です。
「使う場所の近くに収納があるので、使ったらそこに置くという感じで片付ける必要がないんです」というEさん。使い勝手や動線を熟考してできた見事な収納設計です。

住まいの手入れも暮らしのなかに

H様のお住まいは全館白い漆喰壁ですが、その一部は建築会社と一緒に塗装をされたそうです。
家と調和し、落ち着いた風情の外構も、建築会社とともに木や草花を植栽されたといいます。
家づくりの一部に参加することで、家のメンテナンスや草木の手入れの仕方を学び、とても充実した家づくりができたとのことでした。
自然素材の家だからこそ、手入れは不可欠ですが、こうして愛着のある家は家族と一緒に年月を経て、味わいを増してゆくのでしょう。

取材日は途中から小雨が降り出しましたが、そんな天気も心地よく感じられるH様邸。

「水槽のメダカたちを見ているだけで癒されます」というご夫妻ですが、訪れる人もまたリラックスしてしまう心地よいお住まいでした。