設計コンペ実例集(間取り・プラン提案事例)
Story
雄大な大山を望む高台の一角、成熟した住宅街に建つW様邸は、淡い黒をメインカラーに、アクセントとして一部を無垢の木仕上げとしたスタイリッシュな外観が印象的な住まいです。「三角の屋根ではなく、平らな屋根の四角い家にしたいと思っていました」というご主人の希望どおり、直線と四角で構成された個性的なフォルムは、住宅街の中でもひときわ存在感を放っています。W様ご夫妻が住まいの中で一番こだわりを持っていたのが、2階に設けたリビング・ダイニングということもあり、その空間には隅々にまでご夫妻のこだわりが詰まっています。例えばリビングダイニングの床高ひとつを取っても、あえてダイニング側を一段高く設定することで、両スペースのオープンなつながりを維持したまま、それぞれの領域を明確に分けたレイアウトを実現しています。またリビングの開口はフルオープンが可能な掃き出し窓にすることで、バルコニーとの一体感を向上。晴れた日に窓を開放すれば、リゾートにいるような心地よさが感じられます。さらにリビングの天井には勾配を設け、天井高はダイニングよりも高く設定。天井には建築会社に探し出してもらったというアンティークな味わいがある古材の化粧梁を設けています。W様邸ではこの化粧梁以外にも様々な所で古材をアクセントとして採用しており、時を重ねた素材ならではの深い味わいが、洗練された空間づくりに一役買っています。その他、2階にはキッチンや浴室などの水廻りと書斎をレイアウト。書斎は読書好きの奥様のために造られた空間で、2.5帖ほどの広さながら、床から天井まで目一杯に造り付けの書棚が設置されています。1階はご夫婦の主寝室とお子さまそれぞれの居室をレイアウト。出来る限り収納を多くしたいという設計時からの希望で、各部屋のクローゼットに加え、廊下には2つの物入、さらに玄関脇にはご主人がぜひ欲しかったというシューズインクロークも設けられており、デッドスペースが無い効率的な間取りが提案されています。またW様邸には開放的な屋上も設けられています。「ここは大山を正面に望むことができ、山肌が紅色に染まる夕景は本当に美しいですよ」とご主人。
素材ひとつにまでこだわり、ご夫婦の夢の結晶とも言える住まいとなったW様邸。この素敵なお宅で、思い描いていた理想の暮らしをお楽しみください。