本のある暮らし【vol.1】

三上 美保子さん

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本のある暮らし【vol.1】

本のある暮らし【vol.1】

―「TrunkBooks」のこと

みなさん、はじめまして。
私は本を移動販売する「TrunkBooks」を営んでいます。そもそも、移動ってなんだ?とお思いになられるかもしれませんが、イベント出店やカフェ等に委託販売する販売形式で、既存の書店とは違ったスタイルで本と出会えるきっかけづくりを提案しています。ネット書店や電子書籍の需要がスタンダードになるにつれ、まちの本屋が減少するといったこのご時世に対し、密かに逆行しているわけです(笑)。
そんな私ですが、本屋をするぐらいならよっぽどの読書家かといったら、全くそんなことはありません。愛本家ではあるものの、読書数はごく一般的。作家や本の知識も、本屋のくせに申し訳ないくらい乏しいと思います。
ならばなぜ、本屋をはじめようと思ったのか?
それは活字中毒の主人が原因だったのです。
 

―石蔵を書庫にリノベーション?!

出会った時からすでに読書家。義母に話を聞けば、当然幼い頃から読書家の主人。東京のマンション暮らしの時は、収納できる本の限度量は分かっていたので、そんなに増えることはなかったのですが、宇都宮での実家暮らし(古い一軒家)となってからは増え続ける一方…。押入れや納戸では納まりきれず、ついに8畳の和室までもが本の倉庫となってしまいました。
このままではいけないと思いつつ、本来なら処分すればいいものを、手元にもっておきたいという理由で売れない主人。そこで、敷地内にある蔵を思いきって書庫にリノベーションすることを決意。上から下まで、四面を本棚にしたちょっと贅沢な書庫にしてしまったのです。
こうして実家は家としての機能が復活し、離れに書庫があるという最高の環境が誕生。

本のある暮らしが当たり前の我が家からすると、よかったよかったと思うだけのことだったのですが、どうやらこれはやり過ぎらしいということに後々になって気づくことに。確かに、他のお家よりは本があるかもしれない。というより、なんでみんなのお家は本が少ないのだ?あぁ、そうか、本屋が少ないからか!ならば、私が本屋になろう!!といった流れで、気づけば本屋の店主になっていたのでした。

―本のある風景をつくるために

手の届くところに必ず本があるという我が家(散らかっている訳ではありません、多分)。
私自身フリーライターとしての仕事もしていく上では、読み書きすることは1日の大半を占める事です。となると、自然に子どもたちも本を手にすることが多く、休日ともなると出かけ先の本屋に立ち寄ったり図書館に行くのもお決まり事。今では子どもからおすすめの本を教えてくれたり、興味がありそうな本を主人が子どもたちにセレクトしたりと、家族間のコミュニケーションづくりにも、本は大切な存在となっています。
本の魅力は数知れず。でもその本が身近なところになければ、その魅力を知ることもできません。
本のある暮らし、本のある風景がいかに素敵な力をもっているか。身をもって実感している私だからこそ、この思いをたくさんの人にも伝えたい。それが移動本屋なのです。
今後は、この連載を読んでくださった方が、本との暮らしを楽しめるための工夫やおすすめ本など愉快にご紹介していきたいと思います。
皆さん、どうぞよろしくお願い致します。

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